2013年10月16日

瓦屋根もいいねえ。

こんにちは、大林です。

皆様の地域では、台風どうでした?
前回の台風で、お恥ずかしいことに薪棚のポリカの波板が飛ばされまして、その後修理してあったので今回は被害なしでした。
浜松ではそれほど目立った被害が無かった模様。

瓦屋根もいいねえ。

さて、こちらの現場では台風の前に瓦を施工中。 この屋根の長さはスゴいでしょ。
もちろん台風が来ることが分かっていましたから必要な瓦しか荷解きせず葺いておりました。

瓦屋根もいいねえ。
先端は、これで三回目の「州浜軒(すはまのき)」。

どういうわけか、「州浜軒」で検索して訪問してくれる方、多いんですよ。
どんだけ瓦マニアやねん!とツッコミの飛んできそうな検索ワードです。

瓦屋根もいいねえ。
これが短い方の屋根ですが、それでも普通の家からしたら大きな屋根です。

瓦の上手下手は斜めから見ると分かるなんて聞いたこともありまして、斜めから見てもやっぱり上手い。
何というか整然とした安定感があるのです。 簡単そうに見えることをきっちりと繰り返す。 丸岡の岡田さん堅い仕事をしてくれます。

瓦屋根もいいねえ。
ちなみに少し前の写真があったのでこれも。

一度に葺き始めるわけではなく、全体に配置してじわっと荷重をかけます。

瓦だと重くて地震に弱いんでしょ? そんな質問をいつも受けます。
「その心配は、ほとんど無いですし、実は瓦のほうが長期のメンテナンス費を考えたら安いんですよ。」と説明しています。

理由1・昔のように屋根全体に土を載せる工法ではなく、下地の木に引っ掛けて釘も打つので軽く、飛びにくい。
理由2・屋根が重ければ重いなりに、建築基準法で求められる壁量(筋違などの量)も多くハードルが厳しくなるように考えられている。
理由3・コスト的には金属やスレート葺きと違って塗替えが不要なのでメンテ時のペンキ代、足場代がほぼかからない。

そんな訳で、お客さんの好みにより瓦も使用しています。

そこまで推して、大林の家はなんでガルバリウム鋼板なの?なんて質問も思いついたので先に答えておきます。

言い訳1・瓦屋根に必要な屋根勾配は4寸以上で、私の感覚ではもう少し勾配を緩くして穏やかな建物の表情としたい。(3から3.5寸勾配が好み)
言い訳2・やっぱり初期費用の差額は気になる。 差額4000円/㎡x例えば100㎡とか。 上記の家だと屋根面積200㎡ありますから結構な金額。
言い訳3・ガルバリウム鋼板のシャキッとしたラインも好き。

そんな感じでしょうか。

屋根の上で瓦屋さんと話をしていて少しに気になったこと書いておきます。

「また、最近コロニアル葺きが増えたみたいよ。」とのこと。

コロニアル葺きとは昔、アパートやハウスメーカーの屋根によく見られた薄い板。 スレートなんていう人もいます。
これは壁のサイディングと同じような素材のもので、材料自体が水を弾くというよりは表面の塗膜で守っているような素材。

10年以上経ち塗膜が劣化すると雨が漏れたり、人知れず屋根の構造が痛むという怖さもある。
苔が生えているような屋根、お近くにありませんか? 危険な徴候です。

今更、安いからといって新築でコロニアル葺きは止めましょうよ。
「屋根をナメると、高く付くぜえ!(スギちゃん風に)」
住宅に関わる人間の一応、ヒトリゴト?です。 

大林勇設計事務所



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