2024年10月14日

まさかのリノベ・事務所の中に家を? 

こんにちは、大林です。

神社の秋祭りが終わり、役の仕事があったので準備片付けでヘトヘト。今日は、のんびりモードで読書や事務仕事しています。 昨日は、某大臣がお祭りに来てくださり、SPの護衛というものを初めて至近距離で見ました。 眼光の鋭いこと鋭いこと、有事の際にはレーザービームでも出るのではないかと思うほどの鋭さでした。 何事もなくホッとしました。

さて、人の縁とは分からないもので、昔の浜名湖ラグビースクールのつながりからご紹介を頂き、事務所から住宅のリノベーション(略称:リノベ)を担当しました。  一般住宅の新築とは違った、頭の使い方が設計者としては非常に面白く、ワクワクしながら良い経験をさせていただきました。 Nさん、ご紹介ありがとうございました。




まず、ご相談を頂いた初期の段階で、既存建物の中に住まいの箱を挿入することが思い浮かびました。  壁の下地を活かしたまま古い壁紙を張り替えて、水回り設備を交換すればもっと簡単に模様替えはできるのですが、今回考えたのは本格的な耐震改修と行かないまでも安心できる箱を挿入し、家族の暮らしと命を守ること。


さらに、新たな箱には床・壁・天井に断熱を施した上に二重窓を設置し、温熱環境を劇的に向上させれば、お世辞にも整った断熱環境とは言えなかったこの建物に新築同様の新たな生命を吹き込むことができるだろう、というのが狙いでした。



今まで御両親が家業を営んでいた1階の事務所スペースに、浴室とキッチンを新設して暮らせるようにし、和式のトイレも気分一新、洋式に変更。 言葉にするのは簡単ですが、なかなかの大仕事です。


依頼主の理解の速さと思い切りの良さにも助けられ、スムースに工事に進むことが出来ました。


当事務所の仕事をしてくださる職人チームは、小規模ながら非常に技術力が高く応用力があり、少々のことでは降参しません。 むしろ、ひと手間かかるけれど、長い目で見てトラブルの起こる可能性が少ない提案をしてくれる心強いパートナーです。 今回も確実な施工をしてくれました。



リクエストにより昔の事務所の研ぎ出しカウンターを再利用。 「思い出のリサイクル」です。

懐かしい歴史の欠片を残しました。

快適な空間ができて、年頃の娘さんも個室に籠もること無く、皆で同じ時を過ごしている、とのこと。 暮らしに良い変化が出るのは、設計者としては嬉しいことです。

これから寒い季節が到来して、断熱の差が顕著になるはず。 大林勇設計事務所に依頼して良かったな、と思い出して頂けると幸いです。

大林勇設計事務所  


Posted by 大林勇設計事務所 at 19:34共通

2024年09月23日

歴史の街・岐阜市までプチ出張

こんにちは、大林です。

ちょっと涼しくなって、秋の訪れを感じます。 暑さが懐かしい、なんて言うと戻ってきそうなので心のなかに留めておきましょう。



さて、建築士会の用事でヘリテージマネージャーネットワーク協議会に出席のため、静岡県建築士会の先輩方と岐阜市へ出張。 金華山の麓の岐阜公園に集合し、周辺のまち歩きをしてから、長良川うかいミュージアムに移動し会合への流れ。

実は、この岐阜市、浜名湖ラグビースクールの小学生の引率で何度か来ていたが、建築の仕事目線でこの街を見ると、ワクワクするポイントがかなり多い、歴史深い素敵な街ということに今更ながらに気づく。



金華山のロープウェイに乗っていると見落としがちだが、長良川の脇から金華山と岐阜城を見上げると、こりゃ、難攻不落の城として名高いわけだ、と納得のロケーション。 建物を作る側の人間としては、勘弁してくださいよと言いたかったはず。 攻める側も苦慮したことだろう。



しかしながら、私が今回印象深かったのは、日本三大仏の一つと言われる岐阜大仏のある正法寺。 大仏像は大量の銅や錫の鋳造、いやむしろそれ以外あり得ない、と思い込んでいたが、なんと木造で骨格を組み、竹材で表層を編み、粘土を塗った上に経紙を重ね、その上に漆を塗り金箔を貼ったというではないか。塑造・漆箔による日本一の大仏像とのこと。 また、若干狭めの堂内でこじんまりをうつむきの姿が優しく、穏やかな印象を受ける。 是非とも足を運んでいただきたいスポットだ。



また、歴史深い町のため旧家にお宝が多いのか、古道具屋が目に付く。 こちらは次の機会に立ち寄ってみることにしよう。

 帰路は、走っている姿を見たことはあったが、乗車したことのない名鉄名古屋本線に乗車。JRとは違う雰囲気に、小旅行に来た気分を味わう。 どうやら名鉄の株主優待券の利用でかなりお得に乗車できるということを知る。 豊橋からはJRと天竜浜名湖線を乗り継ぎ、最寄りの気賀駅まで。 非日常の小旅行は終わり。夜の天竜浜名湖線なんて初めて乗ったかも、途中から乗客一人になってしまったけど。 普段、列車に乗ることもないのでひょっとして前身の国鉄二俣線以来か??(笑)。

 視点を変えてみると、身の回りにはまだまだ興味深いものはゴロゴロしていることに気がついた貴重な出張でした。
皆様も岐阜市へのプチ旅行を是非。

大林勇設計事務所  


Posted by 大林勇設計事務所 at 21:51日々のこと

2024年08月28日

体験しないと分からない世界がある(202408富士山)



こんにちは、大林です。

植物がカラカラになるほどの猛暑だったのに、8月の降水量の辻褄を合わせるような最近の雨。 極端すぎる自然の振る舞いに驚かされるばかりです。

某会での原稿依頼があり、何を書こうかと考えた末に思いついたのが、静岡県民に馴染みの深い、富士山でした。

 空気が乾燥し、大気透過率の高くなる冬季には、私の住む浜松市北部からでも富士山の姿を眺めることができます。 富士山は県民にとっては絶対的存在で、小学校の頃から「あたまをくもの上に出し~♪」と授業で皆さんも何度も耳にしたことでしょう。新幹線に乗れば、富士山の姿についついスマホを向けてしまいますよね。  それほど身近な存在でありながら、「いつか登ろう」「来年登ろう」と先延ばしにしたまま、毎年9月の「登山道閉鎖」のニュースを耳にする富士山未経験の方は意外と多いのではないでしょうか?

 富士山は古来、信仰の対象となったり、浮世絵「富嶽三十六景」にも描かれたり、日本のみならず海外からの旅行登山者も数多く訪れる日本有数の名所です。 東京都墨田区にある、すみだ北斎美術館(設計:妹島和世建築設計事務所 2016)でも、富士山を描く葛飾北斎の様子が収められています。 私自身、旧東海道を自分の脚で辿っているときに、昔の旅人と同じように安倍川や薩埵峠から眺める富士山の美しい姿に、道中の疲れも忘れて心奪われた記憶があります。

 私は長男が小6の頃に富士宮ルートから一緒に登り始めたのですが、天候が悪く8合目で無念の下山をし、すでに10年が経ってしまいました。 いつかリベンジを、と思ったまま、毎年毎年の先延ばしを繰り返し、私もそれなりの年齢に。 今回の執筆が回ってきたこと、沼津市で学ぶ次男の学生生活が最終学年であること、これも一つの縁かと思い、私にとって出し忘れていた宿題のような「富士登山」を今年こそ目指すことにしました。

 そうと決まったら、まずは基本事項の復習です。 富士登山には4ルートあり、静岡県側からは、富士宮・御殿場・須走の3ルート、山梨県側からは、吉田ルートがあります。いずれもスタート地点は、「5合目」とは言うものの、私が登った御殿場口は、近くの富士宮口よりも約1000mも標高が低く、登るのはハードですが、マイカー規制が無い、混雑が少ない、登りながら御来光が見えることから、御殿場ルートを選びました。

 ルートにより山小屋の数が異なっており、私が登った御殿場ルートでは山小屋が非常に少なく、食料、飲料、トイレについては準備と覚悟が必要です。なお、山小屋のトイレは微生物により汚物が分解される、バイオ式による環境配慮型トイレとなっており、使用の際には協力金300円が必要です。100円玉を多めに用意すると安心です。



 さて、仮眠を済ませ、朝3時から登山開始です。ハードな御殿場ルートを選ぶ人は、富士山登山者の5%程度と言われるだけあって、平日の未明に広がる視界には誰も人がいません。 こんな暗闇を体験できる機会は現代ではなかなか無く、まるで違う惑星にでも来てしまったかのようです。 永遠に続きそうな火山灰の砂礫をザクザクと踏みしめながら、GPSアプリとヘッドライトを頼りにワクワクと不安の中、黙々と歩を進めます。 高度が上昇するに従い、徐々に周りも明るくなり、登山道の様子も見えるようになってきます。 ホッと一息つき、東の方向を見ると眼下に広がる雲の向こうから顔を出す太陽と山中湖の穏やかな湖面、忘れられない景色です。



 山頂を目指して進んでいくと、御来光を眺め終えた人々がポツポツと下りてきます。、報道で話題の軽装な外国人旅行者も多く見ますが、皆さん元気に挨拶を交わしながらマナーよく、すれ違って行きます。 休憩をしながら6時間程度で御殿場口の山頂の鳥居に到着。 その後、登頂証明書を購入し、剣ヶ峰で記念撮影をし、折角なのでお鉢めぐりも済ませ、帰りは霧雨の中、大砂走りもクリアして無事下山。 10年越しの宿題をやっとクリアした達成感に包まれたのでした。 もしかしたら、これは静岡県民として生まれてから50数年の宿題だったのかも知れません。

 皆様も体力に応じたルートで是非、富士の頂から静岡県を眼下に眺めていただきたいと思います。 心地よい疲労と達成感に満たされるに違いありません。

大林勇設計事務所  


Posted by 大林勇設計事務所 at 10:52日々のこと

2024年07月29日

影のある家を作る

こんにちは、大林です。




「影のある」って書くと、昔なにか悪いことをしたのかしら?とあらぬ心配をしてしまいそうですが、文字通り「影」のことです。

 皆さん、ご承知かと思いますが近頃猛烈に暑いです。本日の予想最高気温40度とのこと。私達世代が子供の頃とは、明らかに地球の気象が変化していることは受け入れなくてはいけません。 お父さんたちが子供の頃は、部活の最中に水を飲ませてもらえなかったんだぞ、今の子は我慢が足らん!とか間違っても言わないように。

 必要に応じて我慢すること無く、エアコンを使用することは当然ですが、同時に暑さが家の中に入ってこない配慮を考えたいと思います。 エアコンを使わないことがエコではなく、我慢をせずに暑さの侵入を防ぎつつエアコンを効率良く使うことが大切。

具体的には、十分な断熱、遮熱、軒の出、ひさし、植栽、蓄冷など。 太陽とケンカしないコツがあります。 

外が暑いのは仕方ない。如何に室内で快適に過ごすか。

強力なエアコンを使えば、運転時は温度を下げられるのは当たり前。ただ、エアコンを止めたらすぐに灼熱地獄に戻ってしまうのは、本質的解決ではありません。 力任せのその場しのぎ。 それにエアコンの近くの席だけ、強烈な冷風を浴びるので体調を崩しかねません。

緩やかに冷やすには、暑い原因を中に極力入れないことが肝要。

 私が学んだ、荒谷登北海道大学名誉教授は、仕組みやメカニズムをとても大事にする先生でした。 太陽と仲良く付き合うために、冬は日射を取り込み、夏は影を作って侵入をご遠慮いただく作戦で、暮らしやすい住まいを設計したいと思います。

大林勇設計事務所  


Posted by 大林勇設計事務所 at 13:53日々のこと

2024年07月12日

家づくりでのSNSとの付き合い方

こんにちは、大林です。

本日は40度近かった猛暑をクールダウンさせてくれる雨。

スマホやPCで情報収集のためSNSをあちこち覗いています。

 もちろん有用な情報もありますが聞きかじりやネットで仕入れた、にわか知識をひけらかす方や偏った知識を主張する方も多く、その話は本当なのか?と情報の取捨選択力が問われるのがSNS時代の家づくりかと思います。 

 ちょうど同業の方のブログを見ていて、設計の流れについて、「そうなんだよ、そうなんだよ、同士よ!」と思ったので、私も思っている事を。

 ありがちなケースとして・・・

 クリアファイルからおずおずと姿を表すお手製のプラン。 やはり、お客さんあっての我々の仕事なので、当然頂いたプランは無視するわけにも行かず目を通します。 その結果・・・、やはり引きずられます。 引きずられないように意識すればするほど、顔色を窺うかのように引きずられます。

 そしてこれをベースに打ち合わせを始めても、やはりどこかで拾い集めてつなぎ合わせて私に届いた情報なので、まるで靴のサイズが左右で違うとか、右が革靴、左がサンダルのような根本的な問題が隠れており、しっくりと納まりません。 この偏った先入観を抜くために、3回分くらいの打ち合わせを要する、あるいは時間にすると何となく3ヶ月程度の回り道をする、というのが私の経験に基づくデータです。 

 実際に仕事している専門職の立場と決定的に違うのは、やはり広さ、長さ、高さの感覚。これが2階建てだと階段が絡んでくるので話は更に複雑に。 予算、光や風、視線、居心地、方位など建てる敷地により、本来住まいは一軒一軒全く状況は違うものでしかるべきです。

 もちろん、好きなイメージを言葉や写真で伝えてくださるのは大歓迎。 バラバラでいいんです。断片的でいいんです。むしろ、その方がありがたい。 こちらで丁度良い加減に聞き流したり、付け足したりしながら、大事だと思う部分を紡ぎ合わせます。 発想の余地をふわっと残した状態で、私に仕事させてください。 きっとその方がいい家になるはず。



雨が強く、デスクワークの日、ふと思いついたそんなことを書き留めてみました。

大林勇設計事務所  


Posted by 大林勇設計事務所 at 13:59

2024年03月29日

もうじき、建築業界27年目の春です

こんにちは、大林です。

 3月の月末も迫り、もうじき4月。
私自身には、変化もなく普通の月末ですが、新年度が始まります。

 学生時代を過ごした街や住み慣れた実家を離れる不安、会社に入る希望と不安の入り混じった気持ち、自分の子供がその年代になった今でも鮮明に思い出し、容易に想像できます。 非常勤講師を務める専門学校の卒業生は、今頃何を思っているのだろう、そんな思いも頭をよぎります。

 今、冷静に計算してみると、社会人スタートの住宅メーカーに入社してから27年目の春です。よく考えたら、それからずっと人の縁に恵まれ、建築の仕事をして来たことに自分でも驚きます。




 待遇も人間関係も良く、素晴らしい会社でしたが、昔からプラモデルや工作が大好きだった私の性分には、システマチックに出来すぎている住宅にやや面白みが感じられなかったこと、将来この家に住みたいかと問われれば、「ちょっと違うな」と感じたことが、建築業界の中で人生の方向修正をしたきっかけでした。

 今でもあの頃の気持そのままに、「住宅展示場の家では何か違う、それに高い。自分たちの暮らしや信念、価値観に合う家を探してます。」という声に応えられる仕事を続けていきたい、と思っています。

 来年令和7年4月には建築基準法の大きな改正(4号特例の廃止、省エネ基準適合の義務付け)があります。新しい知識を取り入れて、私自身をバージョンアップさせながらスキルを磨いていきたいと思います。

大林勇設計事務所  


Posted by 大林勇設計事務所 at 10:35

2024年03月25日

長男のひと段落と子供部屋の話

こんにちは、大林です。旅立ちの季節ですね。

 この時期は、毎年のことながらちょっと複雑な気持ちになりますね。 うまく行った人、うまく行かなかった人、あちこちから悲喜交交の話を聞きます。 受験した子供も辛いですが、親も辛いですよね。 高校も大学も落ちた我が子を見てきた経験者なので痛いほどよく分かります。

 我が家の長男も無事大学を卒業。 大学入試で大変苦労し、やっと最後の最後にやっと引っかかった大学でしたが、入学式もなく、コロナ禍をくぐり抜けて何とか卒業というゴールに辿り着き、オンラインで卒業式も見ることができました。 仲間と卒業旅行に出かけてそろそろ帰ってくる頃だと思います。

 実家を離れての4年間でしたが、仲間、友達にも恵まれ充実した時間を過ごせたようです。 いつまでも、小学生のように「学校でイジメられないだろうか」と心配してしまうのは、何歳になっても親だからでしょうかね。 友達とはきっとこの先も連絡を取り合ったり、結婚式に呼んだり呼ばれたりの関係が続くのでしょう。 若者達の未来が楽しみです。 このあと、大学院で後2年勉強します。

さて住宅設計の話に飛びますが、打ち合わせの際にはどのご家庭も子供部屋の話は避けて通れません。

我が家の場合、多分都会で就職しておそらくその後も帰省のときくらいしか我が家の子供部屋に戻ることはないでしょう。

ちなみに我が家の子供部屋の新築時の写真。



柱だけ入れて当初から入れてあり、現在は私の素人施工で2部屋に区切っています。 我が家の場合、次男も中学を卒業して家を出たのでこのまま行くと子供部屋が本当に必要だったのは、計算してみると2人とも8年間でした。

お子様が小さいときに住宅取得を考える家庭が多く、どうしてもいつまでも子供が小さいまま家にいる前提で設計されがちです。 また、現在進行系で子育てに追われているパパママには、子育てに全振りした提案の方が受けが良く、量産ハウスメーカーはその点狙って提案する傾向にあります。

でも、そこは一旦冷静に立ち止まって考えてみてください。 やはり子供たちはいつかは出ていきます。

 子供部屋には間仕切りを追加したり撤去したりの可変性と、傷や汚れがついても気にならない素材が適していると思います。 我が家ではシナベニヤを使いましたが、ポスターなど画鋲で気楽にブスブス刺していました。 今となってはもうワンランク安価なラワンベニヤでも気軽で良かったなと思います。 
 
 子供部屋の10年後20年後を考える、長く住むための視点を忘れないことをオススメしたいと思います。

大林勇設計事務所  


Posted by 大林勇設計事務所 at 20:56浜松市・まかないや(賄家)

2024年02月16日

卒業制作展を見てきました

こんにちは、大林です。

 浜松の、まちなか(私のような郊外の田舎者はそう言ってしまう)に出かけたついでに、静岡文化芸術大学の卒業展にお邪魔してきました。 建築士の講習で先日アクトシティに出かけた際に見かけた告知ポスターのアート感が素敵で、これは行かなくては、と思った次第。


先日、長男の大学にも立ち寄ったこともあり、大学の構内は将来への可能性の萌芽の塊のような気がして、いくつになっても刺激を受けるすごく好きな場所です。



私自身の学生時代は、図面手書き世代の最後なこともあり、やはりCAD世代がアナログとデジタルを使い分けながら思考を積み重ねる様子を羨望が入り混じった気持ちで眺めていました。





建築に限らず、全体的に展示の質が高く、浜松市に芸術を学ぶことができる素敵な大学があることが素晴らしいと思います。
私が高校生のときにあれば、もっと良かった(笑)。

卒業生の皆さんの活躍に期待します。

大林勇設計事務所  


Posted by 大林勇設計事務所 at 09:31

2024年01月06日

今、無事であることに感謝

こんにちは、大林です。

 能登半島地震の被害の状況が徐々に判明するにつれ、被害に遭われた方の数が増えていくことに胸が痛みます。 被害に遭われた方の御冥福と一日でも早い復興を心よりお祈りします。



 昨日今日と長男次男がそれぞれのアパートに帰るのを見送りながら、この正月の能登半島地震のこともあり、29年前の阪神淡路大震災のことが頭に浮かびました。

 浜松北高の同級生が神戸大学在学中に阪神淡路大震災で被災し、命を落としました。 部活にろくに顔を出さない、私達幽霊部員にも文句も言わず、暖かく接してくれた彼でした。 何で彼が?と思わなかった日はありません。

 ある時、神戸大学在学中に被災した他の学生の保護者の方の手記をふと目にしました。

その中で、下宿に戻る息子に「今日は遅いし、もう一晩泊まって行けよ。」と言わなかったことを後悔しているという文面が、ずっと私の頭に残っています(この頃は成人の日が1/15で、地元で成人式をする学生も多かった)。 私も歳を取り、自分の子供らも大学生になった今、子供らが旅立つ後ろ姿を見送りながら私にも「もう一晩~」の言葉の重さが現実味を持ってひしひしと迫ってきます。 

 幸い、建築の耐震化、不燃化も進み、阪神淡路大震災ほどの災害被害はもうないだろうと思っても、日本中で大小の災害に依然として見舞われています。 そして、数日前の能登半島でも。 

 少なくとも、家族の命を守るはずの自宅で命を落とすようなことが有ってはならない。 建築技術者としてクドいほどに構造の大切さを訴求していきたいと思います。

 そして、子供らが帰省してくると米や肉は飛ぶように消え、酒は蒸発する(笑)、そんな幸せに感謝しながら、今年も一年、趣味に仕事に自己研鑽に頑張ろうと思った、2024年の正月休みでした。

大林勇設計事務所  


Posted by 大林勇設計事務所 at 20:45

2023年12月30日

そろそろ、今年も「最後の直線に入りました」的な時期ですね

こんにちは、大林です。

本日、12/30です。ちょっとブログの間隔が空いてしまって体裁悪いですが、駆け込みで投稿中です(笑)。

 子供が大きくなると、12月はサンタさんの出番が無くなりその点では楽になりますが、外に住む子供らの帰省という一気に我が家が賑やかになるイベントに変わります。 そろそろ、我が家も長男次男が帰省して家族4人揃うかなと思いながら、年内の残務整理をしています。



明日には懐かしいこの玄関をくぐるはず。

 自分の若い頃を思い出してみても、雪の降る札幌の狭いアパートでも「住めば都」とは言うもののやはり実家は実家で、こたつに足を突っ込み懐かしい味の料理を食べ、小遣いをもらって札幌に帰った映像が今でも鮮明に頭の中に思い浮かびます。

 住んだ記憶というものは、いくつになってもやはり心の奥底に拠り所として残るもの。 設計させて頂いた皆様のご家庭のお子様の記憶にも当事務所の一品生産の住まいが微かにでも残ってくれるといいなといつも思っています。

皆様良いお年をお迎えください。

大林勇設計事務所
  


Posted by 大林勇設計事務所 at 15:18