2022年04月19日

コンパクトに建てるのは、いかが?

こんにちは、大林です。

ウクライナ侵攻の映像、日々胸が痛くなります。 


 同時に建築業界では多かれ少なかれ、ロシアが今まで木材供給の役割を担っていたことがジワジワと市場に影響を与えています。


 私が自宅を建てた2011年は、東日本大震災の影響もあり資材が高騰しましたが今回は特に合板類がそれ以上に値上がりしており、平時の倍の印象です。 と言っても、合板だけで家が建つわけでは無いので、それほど悲観しないように心がけています。


 それよりもプランの無駄をなくすことが大事。 無駄をなくしても「あそび」や「ゆとり」は残す。


 材料高騰の折、仮に税込の目安が1坪あたり工事費が80万円と仮定します。ということは、プラン用紙のマス目1マスの91cm四方で約20万円。 マズいプランの典型の、個室を廊下でただつなぐパターンの場合、1~2坪の無駄が簡単に発生します。  それだけでなんと、100万円オーバーのロス。 

コンパクトに建てるのは、いかが?


 当事務所の考える、コンパクトないい家の基本方針は、廊下を減らしてホール状の中心スペースにポコポコと個室がつくイメージです。 ただ、中心スペースにトイレがいきなりくっつくのは流石に具合が悪いので、部屋の特性により適度な距離感を持たせながらまとめています。

 あと、大切にしたいのは、後で簡単に交換できない部分にお金を掛けること、構造、断熱、窓ですね。 足に直接触れる床が冷たいと言うのは、特に冬場はツラいですよね。

 逆に言えば、照明や住宅設備は消耗品なので、あとで交換が可能と割り切る。最近、私はアマゾンエコーを使ったスマートホーム化を始めたのですが、E26型のスマート電球を使える照明器具であれば、電気工事のスイッチ工事も安価な片切スイッチで済みますし、必要にして十分。

 柱と梁の見える真壁構造であれば、ドアの追加も後でも可能。 優先度の見極めが大切なのです


また、長期優良住宅を始めとする「優れた住宅」のお墨付きを受けた住宅は、地域型住宅グリーン化事業の対象になれば、太陽光発電をしなくても今年度も100万円オーバーの補助金が付きます。 

いただけるものはキッチリと頂きつつ、プランとコストの同時コントロールで、質を落とさずにコンパクトな家を是非どうぞ。

大林勇設計事務所



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Posted by 大林勇設計事務所 at 16:42 │共通

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